読み物の一覧 · 重要操作
公開の確定
記事、価格、規約、リリースなど、一度公開したものは取り下げても写しが残ります。公開を確定した人と、確定した版を、署名の記録として残す方法をまとめます。
起きること
公開は、取り消しても元に戻らない操作です。読まれ、転載され、記録されたものは残ります。それなのに、公開のボタンは編集の画面の片隅にあり、ログインしていれば押せることが多い操作です。
- 下書きのまま、別の人が公開のボタンを押します。
- 承認された版と、実際に公開される版が食い違います。承認のあとで本文が書き換えられた場合です。
- 盗まれたセッションから、偽の告知や価格が公開されます1。
- 公開の責任を問われたとき、誰がどの版で公開を確定したかを示せません。
問われること
公開に一般の手続を定めた法令はありません。ただ、公開するものによって、それぞれの規制が確認や記録を求めることがあります。開示の規制がかかる公表、広告の表示、規約の改定の告知などです。どの規制がかかるかは、公開するものと業によります。
どの場合も、あとで問われるのは同じ二つです。誰が公開を確定したか。確定したのはどの版か。
争いになったときの署名の扱いは、パスキーの署名は、証拠として何になるか にまとめています。
残す記録
署名の対象(ハッシュ)に、公開する版そのものを含めます。本文が長ければ、本文のハッシュを含めます。
- 公開する版の本文、または本文のハッシュ
- 公開先(URL や配信の経路)
- 予約して公開するなら、公開の日時
- 版の番号と、依頼の番号
"payload": {
"purpose": "generic.sign",
"message_digest": "<版の本文のハッシュ・公開先・日時・版番号の SHA-256>",
"display_hint": "公開の確定"
}
公開の直前に、公開する本文からハッシュを計算し直し、署名のハッシュと一致することを確かめます。一致しなければ、確定された版と、これから公開する版が違います。その場合は公開を止め、もう一度確定を求めます。
署名は、Passkey の秘密鍵が、その版のハッシュから作った値に対して行います2。一文字でも違う版は、同じ署名では通りません。
この読み物も、同じ形で公開しています。版ごとに編集の責任者が署名し、原稿と署名ファイルを公開しています(読み物の版と署名)。
署名だけでは足りないこと
- 署名は、確定した人がその内容に責任を持つことを残します。内容が正しいことは示しません。
- 公開したあとに、どこへ転載されたかは追えません。
- 公開を急ぐ場面(障害の告知など)で、署名を待てるかは事前に決めておきます。
次の一手
- 署名の手順:依頼の登録から結果の受け取りまで
- 確認画面の文言と、署名の対象は別のもの
出典
- MITRE ATT&CK T1539 Steal Web Session Cookie · 確かめた日 2026-10-10
- W3C Web Authentication Level 3 · 確かめた日 2026-10-10
奥付
- 版
- 第 1 版
- 公開
- 2026-10-12
- 署名
- 夏目.凛 · Passkey · 2026-10-12 05:04 JST · 署名ファイル · 原稿
- 刻印
- sha256 2hVFRkQQULiDcRfNRuGg9snvcXG2LePjVcw2ajJPYpE
- 発行
- DeepDive, Inc.
署名が示すのは、この版に責任を持つ人と、署名のあとに原稿が改められていないことです。内容が正しいことは示しません。